フレーム環境(マニュアル8章)
注:緑色の部分は省略可能.
フレーム環境はスライドページの骨格である.オーバーレイについては次章でその仕組みが分かるので,どのようなオプションがあるのかだけでチェックしよう.マニュアル後半はフレーム環境のカスタマイズに必要な情報が述べられており,説明は省略するがカスタマイズ(スライドの見た目も含む)したいのなら必読である.
\begin{frame}<オーバーレイ>[デフォルトオーバーレイ][オプション]{タイトル}{サブタイトル}
中身…
\end{frame}
フレーム内部ではたいていのTexコマンドが使えるが, \verb や \verbatim といったキャラクタコードをかえてしまうものにはfragileオプションを追加する.タイトルとサブタイトルは,\freamtitle{},\freamsubtitle{}の時と同じ仕様.
- オプション
- allowdisplaybreaks=<break desirability>
数式における改ページの許可に関するオプション.0(改ページしない)から4(デフォルト値,改ページする)までの値をとる.数値が大きいほど規制が緩くなる.要するにページをまたがるような数式を許可するかどうかのオプション.このオプションは,allowframebreaks と一緒に使うことで意味をなす.
- allowframebreaks=<fraction>
スライドの内容が一枚に収まらない時に分割.\thebibliographyとかで長くなった時にframe内に全部書いておいても勝手に分割してくれる.これを指定した場合,オーバーレイがサポートされない.\note を使用している場合は最初のページの最後に追加される.\footnotes は,最後のフレームに追加される等の制約が生じる.式が長くなった時は,allowdisplaybreaks,allowframebreaksの両方を指定しておこう.
分割されたフレームのタイトル名等のルールも変更できる.詳細は,ドキュメントp.55参照.その他にも詳しい仕様が書いているので,このあたりで困っている方は要チェック.
- b, c, t
フレームの垂直方向の位置を指定.bottom, center, top の略.
- fragile=<singleslide>
説明省略.詳しくは,ドキュメントp.56参照.
- environment=<frame environment name>
newenvironmentを使用する時に必要なオプション.fragileと一緒に使う.
- label=<name>
名前をつけておけば,\againframe{name}というコマンドだけでそのフレームを表示できる.つまり,スライド中の離れたところでこのフレームを使いたい場合,そのフレーム内容をコピぺしなくてもagainframeで呼び出せる.
- plain
ヘッダー,フッター,スライドバーが省略される.
画像を画面いっぱいに貼り付けたい時やタイトル画面のレイアウトを変えたい時に有効か?
pgfimageについても調べる必要あり..- shrink=<minimum shrink percentage>
フレームに収まらない場合は,ルールに従ってテキストを縮小してくれる.数値 は 5 か 10が推奨.
- squeeze
テキストの上下の空白が縮小する.enumerationsとitemizationsの時は空白が0まで縮小されるのでオススメできない.
マニュアル8.2章はフレームを構成する要素の説明なので省略.
カスタマイズしたい方は要チェック.以下の要素についてカスタマイズができる.
- フレーム構成する各要素
- ヘッダー,フッター
ページナンバーの色,フォントも変更可能
- スライドバー
位置等の変更.
- ナビゲーション
\documentclass[compress]{beamer}で小さくできる.
- ナビゲーションのシンボル
- ロゴ
\logo{\includegraphics[height=0.5cm]{logo.pdf}}
articleモードではなし.\insertlogoでどこでもおける.\usebeamertemplate*{logo}と同じ効果.
- フレームのタイトル
\documentclassのオプションで,t,c,bが使える.
スライドのテキスト開始位置を上下に変更できる.
- 背景
- マージンサイズ, p.71〜
- フレームの制限, p.71〜
\begin{frame}<1-2,4->
This is slide number \only<1>{1}\only<2>{2}\only<3>{3}%
\only<4>{4}\only<5>{5}.
\end{frame}
この例は3つ目のスライドをすっ飛ばすもの.値には0も使える.例えば,\begin{frame}<handout:0>とすれば,handoutモードの時にこのフレームをとばすことができる.<beamer>も有効で,この時は,beamerモードの時だけスライドが有効.